バシジ(人民後備軍)

サズマン-エ・バシジ-エ・モスタゼフィン

 バシジは、20年前、イスラム革命の舞台に現れた。彼らは、イラクとの戦争において、最初の砲火の洗礼を受けた。当時、2千万の軍隊 を創設、言い換えれば、イラン人の3分の1が「国とイスラム共和国体制の武装防護の熟練」を有しなければならないとする課題が付与された。各バシジ隊員は、 半年間、前線にいなければならなかった。バシジの優れた勇気、彼らの内的独立性は、イランの指導者にその組織形態について熟慮させた。人員のほぼ4分の1は、イスラム革命防衛隊 に従属する軍種の1つとなったいわゆるバシジ抵抗軍に統合された。

 今日のバシジとは、 軍部隊、全特務機関のための緊急予備であり、並びに破壊打撃戦力の促成訓練課程のようなものである。現代イランにおいては、「創造的」ジハードに優先性が与えられ、その打撃力は、何れにせよ、バシジ兵に託されている。

  彼らには、青年(ちなみに、少女もだが、別々に)の軍事訓練が委任され、「信仰の象徴」として、集会、行進、パレードに常に参加している。体制への献身を自ら誇示し、宗教指導者アヤトラ・ホメイニに対する忠誠心を注意深く追跡し、1日5回の礼拝儀式の遵守も厳格に追跡している。

 イランにおけるバシジの権威は、絶対的である。特に彼らは、故ホメイニ師の住宅と彼の現役の後継者の自宅を含む全ての聖地を警備する。

 バシジは、犯罪集団対策という最も困難な任務を遂行し、 イランを経由した麻薬運搬の試みに真っ先に立ちはだかっている。バジシは、最も重要な産業、軍事、国家、歴史・文化(通常、同時に宗教)中心地の警備を担当する。

 彼らは、イラン・イスラム共和国の全ての機関及び機構に存在する。ホテルのメッセンジャーもバシジで、大臣もバシジであり得る。

 バシジは、2グループにかなり明確に分けられる。

  1. 武装グループ

  2. 宗教宣伝グループ

 前者は、地域的特徴で編成される。350〜420人ずつの800個までの大隊を含む。コーランと軍事問題を勉強するために、全国民軍事志願(バシジの承認により)訓練に基づき編成される。大隊の編成には、12歳から60歳までの男性がいる。婦人大隊(200人以下)も存在し、 彼女らは、宗教的ボスの特別の庇護を享受し、その参加者は、出版社、啓蒙及び慈善施設の重要ポストを占めている。

 後備軍の総合演習は、毎年11月26日、イラン全土で行われる。これは、一種の国家祝日、「バシジの日」である。この日、150万人の参加者から、軍事訓練、身体的発達、コーラン及びホメイニの教えの知識における数千人の優秀者が選抜され、バシジのエリートに編入される。その一部は、最も困難な区域に派遣される。一部は、宗教宣伝、啓蒙グループに入る。彼らは、バシジの教育センターで新しい後備兵と課業を行い、マスコミで働き、外交使節団の構成下で国外に派遣され、外交団及び一連の民間勤務(例えば、輸送)の緊急補充となる。

 バシジの軍事部隊は、イスラム革命防衛隊とイラン軍参謀本部の高級指揮官が指揮する。

 宗教宣伝グループは、現ボス、ラフバル・ハメネイの直接指示により、イラン指導者に個人的に近い彼の代理人が指揮する。これは、預言者ムハメッド直系の子孫、セイードである。これには、事実上、若い世代の「信仰の戦士」の思想的訓練に対する全責任がある。強力な情報網、 最新のOA機器及びコンピュータ、豊富な財政資金の全ては、支援任務を遂行する「宣伝員」の管轄下にある。

 今日のバシジは、良く組織され、イラン社会深くに浸透した軍事・イデオロギー組織である。

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最終更新日:2004/03/15

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