シリア空軍は、1948年、英飛行学校からのシリア人パイロットの最初のクラスの卒業時に設立された。空軍は、軍事航空作戦と地上防空を任務とする。

　陸軍司令部から独立した空軍は、現役約100,000人及び予備役37,500人から成った。1985年、その9個戦闘・地上攻撃飛行隊と15個と見積もられる迎撃飛行隊は、約650機を数えた。ほぼ全ての軍用機は、ソビエト製で、50機のMiG-25及びMiG-25R（フォックスバット）迎撃機と約200機のMiG-23S/U（フロッガー）及びSu-17フィッターK地上攻撃・多目的機を含んだ。1986年、ソビエト連邦が最先端の航空電子設備を装備する先進的なMiG-29フルクラム超音速戦闘機 を少なくとも2個飛行隊、シリアに提供することに合意したというレポートがあった。空軍は、約90機のMi-24/Mi-25ハインド及びSA-342ガゼル型攻撃ヘリを装備した。その指揮・統制ネットワークを改善する努力の一部として、空軍は、Tu-126（モス）AWACSを有しているという。

　軍用飛行場は、Abu-a-Dhur、アレッポ、Blay、ダマスカス（国際）、ダマスカス（Al Mazzah）、Dayr az Zawr、Dumayr、As Suwayda、As West、Hamah、Kamishly、Khalkhalah、ラタキア、Marj Ruhayyil、Messe、An Nasiriyah、Neirab、Quasayr、Rasin el About、Shayrat、Tabqa、Tiyas、Tadmur、Sayqal、及びT-4（石油パイプライン上に位置）に位置する。

　1982年のイスラエルのガリラヤ平和作戦中、イスラエル機は、シリアの地対空ミサイルを打撃し、19ヶ所の基地を撃滅し、4ヶ所を撃破した。イスラエルの航空優勢は、ベッカー峡谷上空で確認された。戦争第1週の結果としては、両軍約100機の軍用機が参加し、計86機のシリアのMiG-21、MiG-23、及びSu-22が撃墜され、イスラエルの損害はなかった。

　シリアの戦闘機が1985年11月に東レバノン上空を飛行するイスラエル機を阻止するためにスクランブルをかけたとき、2機のシリアのMiG-23が、シリア領空で撃墜された。シリアは、SA-6及びSA-8機動SAMを東レバノンに配備し、SA-2基地をレバノンとの国境に沿って設営することによって対応した。 その後、シリア・イスラエルの敵対における急速なエスカレーションの潜在性は、両国の関心事となった。レバノンからのイスラエルの撤収に引き続き、シリアの影響力と支配は、 東レバノンとベッカー峡谷に拡大し、シリアは、そこに約2個師団を維持した。約6個師団が、ダマスカス−ゴラン高原地域に配備された。

　1980年代後半から1990年代まで、シリア空軍は、機体の稼働率を維持し、パイロットに十分な飛行時間を提供するのに困難を経た。シリアは、最近、ロシアのSu-27Sk×14機を調達することができた。シリア空軍の主力は、Su-22、MiG-23及びMiG-21から成る。より近代的な航空機の数は少なく、Su-24×20機、MiG-29SMT恐らく14機、MiG-25約25機及びMiG-29×22機だけである。

　空軍は、10から11個の戦闘/攻撃飛行隊、16個戦闘飛行隊、2個輸送飛行隊、及び1個訓練群に組織される。全予備役が動員されたとき、完全戦力で、空軍は、約60,000人を数えるが、現役は40,000人だけである。

　空軍の規模が中東最大の空軍の1つにしているにも拘らず、実戦で使用されたシリアの質の展望は、近接航空支援と阻止に関して、貧弱な計画性を示している。

最終更新日：2004/03/15