1.イランによって使用される国防潜在力の非伝統的な増加方法の分析

イラン・イスラム共和国の最高政治機関の機構

 1979年の反シャー革命と、それに引き続く西欧化されたインテリゲンチヤの自由主義及び左翼集団の政権からの排除の結果、イランでは、シーア派聖職者階級のユニークな政体が生まれた。事実上、革命は、聖職者階級及びそれと結び付いた企業家の国の統治へのアクセスを許し、シャーの改革の完遂を保障した。イスラム共和国体制は、工業化問題を効率的に解決した上に、これは、イラク側からの侵略の条件下においてですら行われた。比較的効率的な軍事・政治組織が創設された。

 各種官僚系統の分散化と競争(例えば、軍種司令官ですら、シャーの不在時に集まる権利を有さなかった。)をその基盤に置いたシャーの統治システムは、最良とは言えない形で最終課題を解決した。

 イラン・イスラム共和国の最高政治機関システムにおいては、以下の4階層に分けることができる(表1.参照)。

表1.

最高レベル ラフバル 賢人会議:ムジュタヒド70〜80人

憲法擁護者会議

第2レベル:下級機関の第一人者から成る各種会議 国家安全保障会議:大統領、議会議長、司法権力の長、外務相、参謀総長、情報・保安相、内務相、計画・予算組織 特別作戦会議:大統領、ラフバル議長、参謀総長、情報・保安相、外務相、イスラム革命防衛隊司令官
建設有用性会議:ラフサンジャニ、最高指導者 文化革命会議:最高指導者、文部相、保健相、文化専門家
再建政策会議
第3レベル:擬似欧州国家システム及び監督妥協機関:憲法監視会議 大統領 メジリス・ショウリ-エ・メッリ
司法権力の長 憲法監視会議
第4レベル

省庁

■最高聖職指導者と「賢人会議」

 最高聖職指導者職(「ラフバル」、文字通り「ボス」)は、イランに存在する憲法体制にとって中軸である。これは、アヤトラR.ホメイニの著書「フクマト-イ・イスラミ」(「イスラム統治」)で叙述された「シャリアート法の統治」(「ヴェラヤト-イ・ファキフ」)の原則を体現する。この原理は、マフディ (イスラムの救世主)の出現まで、最高ムジュタヒド(シャリアートの解釈者)が、アッラーの意思を直接伝えつつ、シーア派共同体、従って、この共同体により創設された国家 を指導しなければならないことに帰着する。イラン・イスラム共和国憲法により、全共同体がマルジャ・アト-タクリド (「模倣のための模範」)、言い換えれば、自分の行為においてアッラーの意思によってのみ指導される事実上の聖者と認める者だけが、ムジュタヒドとなることができる。当該人物の決定のために、憲法を改正する権利も有する「賢人会議」(「ショウラ-イエ・ハブレガン」、つまり、「賢人、知識人、専門家会議」)も存在する。賢人会議の構成下では、あらゆる代表権力の決定、賢人会議 も含む全レベルの選挙の結果及び推薦に対して拒否権を有する憲法擁護者会議(「ショウラ-イエ・ネギャフバン-エ・ガヌン・アサシ」、つまり、「憲法擁護者、保護者、監視者会議」) が活動する。ラフバルは、賢人会議により承認された後(前任のボス自身が後継者を任命することが予定されていたが、R.ホメイニがこれを行えなかったため、最高指導者は、賢人会議により選出された。)、終身最高調停者、総司令官となり、戦争、和平、ジハード(総動員)を布告し、大統領の任免を承認し、戦力機構の指導者及びこの機構における最高政治職員を任命する 能力を得る。

■第2レベル

 最高国家安全保障会議は、全戦力ブロックの建設及び使用問題に従事する。その構成には、大統領、議会議長、外務相、参謀総長、情報・保安(国家保安)相、内務相及び予算計画機構の長が含まれる。特別作戦会議は、非在来型方法によるイラン・イスラム共和国の安全保障問題に従事する。会議は、大統領、ラフバル議長、参謀総長から成り、その構成には、外務相及び情報・保安相、イスラム革命防衛隊(「パスダラン・イ・エンゲラブ」)司令官も含まれる。この会議の詳細な活動は、戦力機構の章で検討する。その外、再建政策会議文化革命会議が存在し、最高指導者(ラフバル議長を含む。)と系統組織(各々経済部門と文部及び保健)が含まれる。形式上、憲法擁護者会議と議会間の紛争調停のために存在する建設有用性会議(「マジュマ-イエ・タシュヒス・マスラハト-エ・ネザム」)の役割は興味深い。会議は、ラフバル議長及び主要権力機構の長から成る。実践において、その役割は、経済的に有益ではあるが、シャリアート及び憲法に一致しない議会の決定の承認にある。

■第3レベル

 国家の最高行政及び経営指導者は、4年毎に全国民投票で選出される大統領である(2期を超えることはできない。)。議会(「メジリス・ショウリ-エ・メッリ」)は、あらゆる規模の外国投資に関するものを含む法律を採択し、政府への信任/不信任を表明する。シャリアート裁判所系統を監督する司法権力の長は、ラフバルにより任命される。また、このレベルの機構には、オンブズマンの集団類似物である憲法監視会議も属する。

■第4レベル

 組織は、相が議会により承認されるのに対して、組織の長は大統領個人又は大統領、議会議長及び司法権力の長から成る会議により承認されることで省とは異なっている。

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最終更新日:2003/10/18

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